2014年02月24日

Dragon Factory

今回は、かなり久々に古い作品をお届け。1997年作の"Dragon Factory"という曲。



90年代半ば以降からしばらく、パソコンを手に入れたことでそれを使った音楽のウエイトが大きくなるのですが、特に音楽プログラミング環境のMax(後のMax/MSP)を導入したことで、自分で音楽のルールをプログラミングしてコンピューターに独自の音楽、つまり自分では浮かび付かないような音楽を生成させることに没頭することになります。その成果の一つがこの曲。ここでは12音技法からヒントを得た手法で音楽を生成させるプログラムを作り、そこから出てきた音楽をテクノ的に構築しています。12音技法の仕組みについてはこちらなどを参照して頂くとして、それにヒントにした僕の手法は、1つの音列とリズムから、その反行、逆行などのバリエーションをコンピュータで算術的に導き出し、それをカウンターパートに割り当てます。すると様々な複雑にメロディが絡んだパターンが発生するのですが、その無数にある組み合わせの中から自分でいい感じのものを取捨選択するという方法で楽曲の骨組みを組み立て、更に色々付け加えていったのがこの曲です。あくまで"12音技法をヒントにしたもの"という感じですし、この曲もそうですが時に使う音列は12音階でない、所謂旋法にそったものを利用し実験する事も有ったりしました。

話は変わって、このころインターネット黎明期で、それを通じて新しい音楽の仲間と出会うことも多くなるのですが、そんな中でサリガマ・オイル・ヴェンディング・オーケストラという流動性の即興演奏グループに参加します。このグループの演奏の録音物はサンプリング素材としての流用OKとのことで、この曲の中間部にその演奏がコラージュされています。ちなみに、いまでも時々ご一緒することのある狩俣道夫さんのフルートの音もちょろっと確認できます。もう17年も前のことなのですね。

なお、音楽プログラミング環境MAXをつかった楽曲は以前に"自由電子"という曲も紹介していますのでご興味あるかたはこちらもどうぞ。
http://torigoyasound.seesaa.net/article/87280238.html

それと今回ご紹介した曲をご覧のとおりSound Cloudを先月よりはじめました。新旧取り混ぜてアップしてゆきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いします。
https://soundcloud.com/torigoyasound
posted by 尾上祐一 at 00:52| 音源1990年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月14日

樽をみていた by ワナナバニ園

いまやっているグループの中でもっとも力を入れているワナナバニ園。きょうご紹介しますは「樽をみていた」という曲。



ワナナバニ園
熊田央 drums
尾上祐一 ribbon controller
種石幸也 5 strings bass
ALI Fender bass

樽がコロコロ転がってゆくような情景が見えてきそうですが、作者の熊田氏いわく、ベーシストのタル・ウィクエンドをみてて作ったから、だそうです。
ワナナバニ園、2014年もバリバリいきます。現状決まっているのは
2/16 池袋 鈴ん小屋 共演 鼎、マニアック京都、Magro http://www.ringoya.org/
4/25 大久保アースダム  http://www1.odn.ne.jp/~cfs81480/index.html/menu.html
4/30 荻窪ルースター・ノースサイド 共演 MUMU http://www.ogikubo-rooster.com/north/
です。ぜひ遊びに来てください!
posted by 尾上祐一 at 19:45| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年02月02日

Instant Beetle by ワナナバニ園

今年の音楽ワーク第一弾は、ベース×2+ドラム+自作楽器なカルテット ワナナバニ園の新作ビデオ。曲は、いつもライブのラストを飾る大運動会ナンバーの"Instant Beetle"。



熊田央 Tadashi Kumada(ds)
尾上祐一 Yuichi Onoue(Kaisatsuko 回擦胡)
ALI(Fender Bass)
種石幸也 Yukiya Taneishi(5strings bass)

結成3年を経たワナナバニ園ですが、昨年2013年は満を持して1stアルバム"ワニノニワ"が完成。現状ライブ開場オンリーですが販売しております。ビデオをごらんになり興味の沸いた方は、ぜひワナナバニ園のライブに足をお運びください。次回のライブは2/16に池袋鈴ん小屋にてです。
http://www.ringoya.org/
posted by 尾上祐一 at 23:57| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月23日

鳥のように 森川浩恵(箏)と尾上祐一(回擦胡)

今回お届けしますは、収録から一年を過ぎての配信ですが2012年6月20日に行われたライブより、箏奏者の森川浩恵さんと僕の回擦胡のデュオで、曲は"鳥のように"。



森川浩恵さんは箏奏者の第一人者でありメジャーからCDを出したりやTVにも出演していることもあり、もしかしたらご存知のかたもいるかもしれません。この曲、"鳥のように"は、そんな森川さんの重要レパートリーで現代筝曲の有名曲。彼女の鬼気迫る演奏に僕の回擦胡が果敢に挑みます。と書くとカッコいいですが、僕の演奏は自流にアレンジしたこともあり、演奏当日は彼女の演奏や曲を汚してないか心配で(笑)。でも森川さんには演奏時、そしてこのビデオともども喜んでいただいたのでうれしくも安心しております。

森川浩恵さんは、古今の純邦楽の卓越したプレイヤーであることはもちろん、洋楽器・民族楽器などとの共演、即興演奏と幅広い音楽性をもっており、僕とは無力無善寺でのオースチンレコード藤衛門企画のライブで対バンしたのがこの共演のきっかけとなっています。更に面白いことに浩恵さんと会う一年前に神戸にライブをしに行ったとき、同じく箏奏者でお姉さんの森川訓恵さんと共演しています(これは藤衛門さんとは全く別ルートでの繋がり)。このときイタリアのマウロ・パガーニの曲"ヨーロッパの曙"を大所帯で演奏。訓恵さんは小型の箏で地中海テイストな演奏を見事に披露してました。森川姉妹の音楽性の懐の深さを感じさせると同時に、それ故のコネクションかななんて改めて思っています。
posted by 尾上祐一 at 18:53| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月08日

"Still Life" by ワナナバニ園(Wanana-Bani Garden)

Twitterなどそこここで日々の報告はしているものの、気がつけばこのブログは半年振りの更新。今回お届けは、ドラマー熊田央氏率いる、ドラム+ベース×2+電気自作楽器な編成のワナナバニ園による"Still Life"と言う曲。尾上の回擦胡ナンバーとして5年ほど前から演奏している曲をリズミックに、そしてこのバンドの特徴である2本のベースが有機的に絡むワナバニ・アレンジした意欲作。



熊田央(d)
種石幸也(赤b)
ALI(青b)
尾上祐一(回擦胡)

2013年2月の録音録画で、近年やっているリハスタでのビデオ撮影と平行してこの回からマルチトラックレコーダも回すことに。機材が安価、軽量になったことの恩恵をフルに活用! バンドのマルチ録音は、まだ試行錯誤状態ですが、ドラムに4本マイクを立てたこのビデオでの録音は結構うまくいったほうかと感じてます。が、この次のリハの回でそのドラムのマイキングを変えて録音してみたところ、なんかどうもしっくりこない。このビデオのときドラムのトップにある2つのマイクは比較的ドラムから離し気味でとったのに対し、そのしっくりこない時の設定はもっとタムタムに近づけて録ったのですが、分離が激しすぎてなんか自然さに欠ける嫌いがありました。バンド録音の難しさも感じている所です。

マルチ録音やそのミックスに関しては30年間の宅録活動でかなり経験を積んでいる一方(このブログの音源80年代音源90年代音源2000年代を参照)、バンドのマルチ録音は、数年前にもう一つのバンドでやったことがあるくらい。しかもそのときのドラマー氏は、マイキングのツボを得ていて設置は完全お任せで、実際かなりいい音で録れていた。しかし、ワナナバニ園ではこうしてみんなで試行錯誤みるのも悪くないです。新たな発見もあるかもだしね。メディアも低価格で幾ら録っても、たいしたコストが掛からない今だからできることですよね。凄い時代になったものだなと感じています。そして今後、マイキングについて色々研究してみたいとも感じています。

Still Lifeとは、絵画などにおける静物のこと。そういえば、80年代初頭にストーンズのアルバムでStill Lifeってのがあって、てっきり「俺達、まだ生きてるぜ」みたいな意味かと思ってた頃がありました(笑)。
僕のStill Lifeと言う曲ですが、2008年に回擦胡のために作った曲で、自分的に気に入っていることもあり様々なフォーマットで演奏しています。
初出の独奏 http://youtu.be/SPIhAI8qnD4
テルミン、WaveDrumとのトリオ http://youtu.be/wBBu8aULyaw
ヒューマンビートボックスとのデュオ http://youtu.be/EWgbOY601eA
posted by 尾上祐一 at 11:13| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月20日

"ピョルリ" 佐藤行衛、尾上祐一&山本耕一郎

2012年最後の作品は、佐藤行衛さん(g,vo)、山本耕一郎さん(cajon percussion)との2012/3/18、韓国光州ガリバーホールでのライブパフォーマンスより、韓国歌手キム・スチョルの曲、"ピョルリ"のカバー。


佐藤行衛 - Vo , Guitar
尾上祐一 - Ribbon Controller
山本耕一郎 - Cajon Percussion

"ピョルリ"とは"別離"の意味。行衛さんの歌の巧さ、そしてこの哀愁漂う感じ、かなりいいと思うんですがいかがでしょう。 この曲も行衛さんの近年のお気に入りのレパートリーだそうで、1983年の曲のようです。キム・スチョルのオリジナルバージョンは、こちらになっています。ぜひ聞き比べてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=LBrSChb78Wk

毎回書いてますがこの日の演奏はとても気に入ってて、他にもこんな感じでアップしてます。

美しき山河
男らしいってわかるかい?
酒消毒ブルース
posted by 尾上祐一 at 20:49| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年10月07日

"漸近極限(Asymptotic Limit)" by Asymptote with 尾上祐一

今回は、南たけしさんと町田浩明さんによる生&エレクトリック混成ドラムデュオ、Asymptote(アシムトート)と一緒にやったライブからの映像です。曲は"漸近極限(Asymptotic Limit)"。



Asymptote
南たけし - Drums, Wavedrum mini
町田浩明 - Drums, Wavedrum
with
尾上祐一 - 回擦胡

・2012年9月23日 小岩Back in Timeでのライブより

Asymptoteとは、数学用語の漸近線のことで、あるラインに無限に近づいてゆく(しかし交わることはない)直線、とでも言えば良いでしょうか。高校で数学を取ってた人には懐かしい用語かもです。そんな一種の究極状態を音楽で表現する、というのがこのグループのコンセプトの一つと感じていますが、この動画ではAsymptoteと僕が触発しあってそのイメージを生み出しているのを感じ取ってもらえたらと思います。

Asymptoteの南さん、町田さん二人とも自身のバンドでのライブ活動は勿論、音楽学校でドラムの講師をしたり、ジャズ、ロック、ポップ、はたまた秋葉系アイドルのサポート、教則DVDに出演など実に各方面で活躍している実力派。この日のAsymptoteは、ツインの生ドラムをメインに、WavedrumやKaosilatorを絡めるスタイルで、その上を僕の回擦胡とリボンコントローラが泳ぎ、エスノ・テクノ・サイケ・ロックな感じで2時間近く熱演しました。Asymptoteとはお互い今後もぜひ一緒にやりたいということになっていますのでご期待ください。
posted by 尾上祐一 at 16:55| 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年09月11日

酒消毒ブルース by 佐藤行衛、尾上祐一&山本耕一郎

9月初頭に我がYotube鳥小屋サウンドチャンネルが開設6周年となりました。10年前は映像作品に手をつけるとは思いもしませんでしたが、Youtubeが出現し、妻の手持ちのHi-8で軽い気持で撮ったものをなんとなく配信し始めたことを切欠に、段々凝り始めてこの6年で60本強の作品を作成しました。俯瞰すると初期は独奏を中心にしたシンプルかつローファイな画質・音質なのに対し、近年はバンド編成が多くなり演奏、画質、音質、編集いずれも拘ったものになってきており、自分自身の音楽環境の変化、ビデオ機材・編集環境の進化、ともども時の変化を感じます。

そんな感じで、最新の映像作品。今回は、今年三月に行った韓国光州でのライブより佐藤行衛さんと僕と山本耕一郎(行衛会・会長)さんのトリオで曲は"酒消毒ブルース"。



佐藤行衛 - 歌、ギター
尾上祐一 - リボンコントローラー
山本耕一郎 - パーカッション

数年前にリリースされた行衛さんの1stソロアルバムからの一曲。ユーモラスなこの曲を今回はトーキングモジュレーションを掛けたコミカルなリボンコントローラとパーカッションで伴奏。なかなかうまくいったんではと感じてます。山本さんのパーカッションが的確なサポートをしてるのに加え、中盤から加わる会場のお客さんによるシェイカー系のパーカッションもいい感じ。(結構うまいんで対バンのイム・ウィジンさんのバンドのパーカッションの人がやってたのかな?でも山本さん以外に少なくとも2つ追加パーカッションが聴こえて来る) なお、トップの画像はライブ終了後の"酒消毒"打ち上げからの1シーンです。

この日の演奏は僕自身大変気に入ってまして、これまでにも2曲アップしてますのでこちらも是非ご覧になってみてください。

美しき山河
男らしいって分かるかい?
posted by 尾上祐一 at 21:59 | TrackBack(0) | 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年08月15日

ひだまり by カワセミハウス

夏休み真っ只中の本日は、映像配信。所属バンドのカワセミハウスの楽曲でこの季節にマッチした"ひだまり"という曲をお届け。



尾上祐一 - 回擦胡
山田朋秋 - 12弦ギター
小池実 - 5弦フレットレスベース
井谷享志 - ドラムス

6年程まえに回擦胡のために作曲し、独奏からバンドまで幾つかのフォーマットで演奏してきている曲のカワセミハウスによるバージョンです。タイトル通りの明るい曲ですが、このバンドでやることにより更に溌剌とした仕上がりになってると感じます。

現在のバンド活動に関して記してみますと、いま当方がメインでやっているバンドはこのカワセミハウスと、ベース×2+ドラム+自作楽器という編成のワナナバニ園の2つです。カワセミハウスのほうは結成4年半を過ぎ、元来からエスニックなオリジナル曲をやるというコンセプトで続けてきてますが、近年は山田さんがブズーキから12弦Eギターにスイッチし、さらに小池さんのベースが加わりロック・インスト度が増してきています。ワナナバニ園のほうはエスノ度はちょっと抑え、ドラマーがリーダーということもあり変則リズムの上を浮遊する変わったメロディ、という感じのアプローチを取っているのが特徴です。ご興味ある方は、この違いも楽しんで頂けたらと思います。

カワセミハウス ビデオリスト
ワナナバニ園 ビデオリスト

また普段自分が自作楽器独奏でやっているレパートリーをドラム&ベース程度の編成でやるという構想もあります。こちらは僕の自作楽器独奏を考慮して作ったオリジナル曲と、中東〜インド〜中華〜演歌なカバー曲をバンドスタイルでプレイするというコンセプトで、まずは今春にドラムの山本耕一郎さんとのコンビ、という形で実施しておりますが、近々ベース奏者を決めてバンドスタイルにしてライブ出来たらいいなぁ、なんても思ってます。
posted by 尾上祐一 at 21:06 | TrackBack(0) | 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年07月26日

男らしいってわかるかい by 佐藤行衛、尾上祐一&山本耕一郎

今回は今年の3月に行われた韓国光州でのライブ演奏から、佐藤行衛さんを中心にしたトリオで曲は"男らしいってわかるかい"。



佐藤行衛 - Vocal, Guitar
尾上祐一 - 回擦胡
山本耕一郎 - カホン

ボブ・ディラン作のI Shall Be Releasedに、70年代の日本のフォークバンド"ディランU"が日本語詩(作詞はメンバーの大塚まさじ氏)をつけて歌ったもののカバー。行衛さんの近年お気に入りのレパートリーとのこと。原曲はかなり有名なので、多くの人がどこかで耳にしたメロディじゃないかなと思います。詩のほうは原作の意訳とも独自の詩とも、どちらともいえる部分があると感じますが、原詩より分かりやすく、かつ行衛さんの世界にずばりはまってると感じます。歌い方からして、ボブ・ディランでも、ザ・バンドでも、ディランUでも、大塚まさじでもない、もう佐藤行衛の曲になってる感じ。

ちなみに韓国でこの3人で演奏するコーナーでは、僕は大半の曲をもう片方の楽器・リボンコントローラで演奏するつもりでしたが、行衛さんに「回擦胡は?」と訊かれ、シンプルなコード進行のこの曲なら何とかなるのではと思い急遽、回擦胡でやることにした経緯があります。という訳で半ば即興的に演奏したものとなってますが、なかなか我ながらいい感じで気に入ってます。

あと余談で、以前、煉獄サアカス一座に参加していた時に座長の神山てんがいさんのボーカルで"プカプカ"という曲を演奏したのですが、これもディランUの曲で、自分的にディランUの曲を演奏するのは実は2曲目だということに後日気付きました。どちらもディランUの代表曲ですね。
posted by 尾上祐一 at 21:44 | TrackBack(0) | 音源/映像2010年代 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする