熊田央(ds)、ALI(Fender Bass)、
種石幸也(5弦Bass)、尾上祐一(Ribbon Controller)
スタジオでジャムってたものを基に作曲したもので、ジャムが基になってるとはいえ、そこはワナバニ、随所に独特な工夫があります。まずドラムの熊田さんの激しいドラミングが基になっており、このライブ映像でもその感じが存分に伝わるのではないかと思います。その上に2本のベースのリフが出現し、このままだとカッコいいロックな感じ。しかしそこにかぶさるリボンコントローラはトーキングモジュレータを噛ませたビザールなものでメロディもインドネシアのスンダ民謡にインスパイアされたものになっています。リスナーの方からは、ベースとリボンコントローラの2つのメロディがどちらも対等にあるように聞こえて、その絡みがなんとも不思議だとのご感想も。それにつけたコード進行も独特なものじゃないかなとおもっていますが、極めつけはブリッジに相当する5/8拍子の部分。全員で同じリズムで突き進むのですが、そのリズムはモールス信号で―・・・、・―、―・―、・―と刻まれています。"―・・・"=B、"・―"=A、"―・―"=K、"・―"=Aです。映像でも踊っている人がいるのが確認できますが、こういった仕掛けがありつつも結果的にダンサブルでカッコいい仕上がりになっているのではないかと感じています。
モールス信号を使った楽曲と言うと、KraftwerkのRadioActivityや、RushのYYZなどがありますが、前者は楽曲のリズムに合ってる要素はなくナレーション的なもの、後者はリズムに合わせているのですが、YYZのモールスを−・−−−・−−−−・・と文字を区切ることなく打ってしまっているので、普通に聞いている分には解読不能です。
私は12歳のときにアマチュア無線の免許を取得し、モールス符号も当時からできていたのですが、モールスを使った楽曲(特にBAKAのモールスによる)をつくるのは長年の念願であり、しかもこのようなカッコいい形で実現できたことをとても嬉しく思います。
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